木材業界で働き始めたときに、一瞬で計算するのが大変な「リューベ単価」を計算するアプリを作ってみました。
今回作ったのは、パソコン用にVisualBasicとC#という言語で作ったもの2種と、UnityとC#で作ったAndroidスマートフォン用の3種類となります。
木材市場の紹介も合わせてつくったアプリ紹介の動画です。
Androidのアプリはコチラからダウンロードできます。無料で広告もありません。
まぁ、パソコン用の2種類は言語が違うだけで機能は全く同じなので実質2種類ですね。
リューベって何?
リューベとは、立方メートルの事、つまり体積の事をいいます。単位表記は㎥です。
木材なので「材積」(ざいせき)となります。
リューベの語源の由来は「立法」「m」=「立」「米」
で立米(りゅうべい)から「リューベ」になったといわれています。
材積の求め方は、材の「厚み×幅×長さ」となりますので1m×1m×1mで1リューベとなります。
木材でいう1リューベは105㎜角の3mの柱材が30本ぐらいのイメージです。ちなみに30本で材積は0.993リューベです。
小数点第5位を四捨五入して第4位まで表記するのが一般的だと思いますが、会社によっては違うところもあるようです。
今回作ったアプリも第5位を四捨五入し第4位までの表記となっています。
リューベ単価って何?
リューベ単価とは、材積で価格を出すもので立法単価とも言います。
材積(㎥)×リューベ単価(円)=価格(円)
という計算式になります。
例えば、2リューベの木材で、リューベ単価が10万円だった場合の合計金額は20万円となります。
2リューベ×100000円=200000円ということです。
材積の計算が大変だ
単純なら計算も早いのですが、もっと細かい材だったらどうでしょうか。
13㎜×90㎜×3650㎜ 10入り 5束
これは東京で 通称 貫(ぬき)と呼ばれる材になります。
(ちなみに東京以外では1.3㎜厚ではなく1.5㎜や1.8厚だったりするそうです。)
こうなってくると一瞬で計算するのは難しいです。(慣れてくると1束当たりの材積を暗記できてしまうのですが、そこまでが大変です)
mに直してから計算します。
0.013×0.09×3.65×入数10=0.042705 小数点第5位で四捨五入します。
すると上記の材は1束当たり0.0427リューベとなりますので、5束で0.2135リューベとなります。
そこにリューベ単価を掛けることで、価格を出すことができます。例えばリューベ6万円の材だとすると
0.0427×60000円 = 2562円 つまり1束当たり2562円となるのです。
5束だと×5で12810円ですね。
商売歴の長い材木屋さんは、脳内にて一瞬ですべての金額を割り出すことができるのですが、私みたいな若輩者は、これがなかなか大変なんです。
そこで、手元のスマホですぐに計算できるように自作のアプリを作ってみることにしたのでした。木材業界で働きはじめでリューベでの計算に慣れていない方のお力にもなれると思います。
材積計算、リューベ計算アプリについて
冒頭でも説明させてもらいましたが、こちらのリンクからダウンロードいただけます。
完全無料で、アプリ特有のうざったい広告もありません。
操作も直感的で、ただ数字を入力して一番下の「計算するボタン」を押すだけです。
先ほどの13*90*3650*10入り5束の場合はこのようになります。
1枚板の場合は、入数と束数をどちらも1と入力します。
厚みが50㎜ 幅が600㎜ 長さが4200㎜の場合でリューベ300万円だった場合
その板の価格は1枚 37万8000円と計算できます。
また、逆に本や枚の単価がわかるけど、リューベに換算するといくらなんだろうか?という時があります。
例えば、赤松の垂木はリューベ単価なのに、桟木になると1本単価になったりします。
先ほどの1枚板でも同様です。枚単価だとリューベいくらなのかの計算ができます。
40万円で買った板が、リューベにすると375万9399円にもなっちゃうんですね。
木材業界に来たての方のお役に立てたら幸いでございます。
コメントを残す