今回のブログは材木業界の
一次問屋 と 二次問屋 について思った事です。
そもそも 「材木問屋」 のくくりが広すぎるんです。
材木問屋がどういうものなのか?を知ってもらいたくて今回の記事を書きました。
以下は木が形を変えながら施主さんの元に届くまでの簡単なチャートです。
林業家(山)
↓
原木市場
↓
製材所
↓
材木市場・センター
ここが一次問屋
築地市場の材木バージョンだと思ってもらえるとわかりやすいです。
東京木材市場、その中にある新木場相原はここに属します。
全国の製材所から材を大量仕入れしています。
築地の魚のセリのように市場では材木のセリが行われます。
↓
材木屋 ここが二次問屋
さまざまな材料を一次問屋で材料の仕入れが出来ます、
工務店さん・設計さんに適した材料を提案できます。
↓
工務店・設計
↓
施主さん
こんな感じです。
一次問屋は
全国の製材所から大量の材料を仕入れ出来る事が強みです。
二次問屋さんが欲しい物を欲しいだけ用意できる在庫できる林場(倉庫)もあります。
弱みは現場を知らない事、設計図面も読めません。(なかには読める人もいると思います)
建築の知識 よりは 材木の知識に秀でています。
二次問屋は
工務店さんや設計さんに適した材料を提案する事ができます。
人によっては設計の図面も読めます。現場の事を知っている事が強みです。
建築の知識 と 材木の知識を合わせ持っています。
材木の仕入れに一次問屋を利用します。
※最近では製材所と直接取引している二次問屋もあります。
最近、設計の方とお話しをさせて頂いたり、材料の見積もりを頂くのですが
それは一次問屋には難しい事なんだな。と感じています。
なぜなら、私は建築の勉強をしていない&現場を知らないから。
設計さんの話の本質が理解できないからです。
私に限らず、多くの一次問屋の方は”建築”よりも”材木”の知識にたけていると感じます。
もちろんこの部材が家のどこのパーツに使われるのか?ぐらいの知識は私にもあります。
ただ、その程度の知識がいいところでしょう。
結論として導き出したのは、
二次問屋を通してもらうのが一番だ
という事です。
もちろん、直接注文をいただけるというのは魅力ではあるのですが
それは一次問屋には出来ない事なんだな。と感じました。
やりたくないのではなく、出来ないのです。
それは、お客様が求めているものの本質が理解できないからです。
二次問屋さんを通すのが一番だ と思うのは
工務店さんや設計さんが求める物の本質を見極める事が出来るからです。
二次問屋さんが設計さんや工務店さん、施主さんと話を詰めたうえで
「この材料を使おう!」と決めた時が私たち一次問屋の出番です。
一次問屋はピンポイントで「この樹種のこの寸法の材料がこのぐらい欲しい!」
と決まった時に全国の製材所や市場ネットワークで材料を手配します。
「逆にこんなのが欲しいんだけど」曖昧な感じだと用意がし辛いのです。
現場や建築を知る二次問屋さんが
「こんな材料の提案も出来ます」→「じゃあコレを使いましょう」
ここまでフィルターがかけられていないと
私たち一次問屋は動きがとれません。
それがわかっただけでも大収穫でした。
「二次問屋を通してもらうのが一番」
コレをキーワードにこれからそういう機会があった際には
いつもお世話になっている二次問屋さんを紹介していこうと決めました。
確実にその方が先方も仕事がやりやすいです。
目先の自社の利益より、
皆がやりやすいようにしていこう。
それがきっと、材木一次問屋の仕事だ!
二条先生に「問屋業は情報業だ。無くなる事は無い」と言われた事があります。
言われた時は「そういうものなんだな」と思うだけでしたが、
最近その意味の本質が解りかけてきたような気がします。
自分の周りに材木を使うネットワークが広がっていけば、
楽しい事がイッパイできそうだ!!!!!!
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