「アサーティブネス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
アサーティブネスとは、自分の主張も通し、なおかつ相手の事も尊重し受け入れる「適切な自己表現や口のきき方」をすることです。
もっと簡単に言うと「あなたもOK!、わたしもOK!」というコミュニケーションの方法論の事をいいます。
アサーティブネスが出来ないと、起業してもうまくいかない事が多いと教わりました。
なぜなら、起業される方の多くが自分の主張ばかりを推してしまい、その結果人の話を聞くことが出来なくなるからです。
これでは、貴重なアドバイスを貰っても受け止めることが出来ず、ゆくゆくはアドバイス自体ももらえなくなってしまうでしょう。
起業では、人間関係をいかに良好に保つかも重要なスキルなのです。
今回は、人間関係を良好に保ち起業を成功させる「アサーティブネス」について解説させていただきます!
アサーティブネスなコミュニケーションが出来ないと起業しても苦しくなる
アサーティブネスとは
アサーティブネスは先ほどの通り「あなたもOK!、私もOK!」というコミュニケーションの事を言います。
アサーティブネス(Assertiveness)の訳語は、「自己主張すること」。でも、アサーティブであることは、自分の意見を押し通すことではありません。自分の気持ちや意見を、相手の気持ちも尊重しながら、誠実に、率直に、そして対等に表現することを意味します。
※アサーティブジャパンより引用
私は、なかなか自分の意見を正直に言えないタイプなので、このスキルが必要だと聞いて衝撃を受けました。
何かあったとしても、「とりあえず自分から折れれば物事が進むから、その場の流れに任せておけばいいや」という感じだったのです。
主張が弱く、説明も下手な事も相まって論破される事が多く、発言をすること自体が嫌になっていたというのもあります。
その場は解決しますが、心の中にずっとモヤモヤが残り続けてしまうんですよね。
なお、以下の3つはアサーティブネスとは言いません。
「あなたはNG、私はOK!」
「あなたはOK!、私はNG」
「あなたもNG、私もNG」
私の場合は、2番目の「あなたはOK!、私はNG」というパターンが多かったです。
あなたはどれに当てはまりますか?
アサーティブネス出来ないと苦しくなる理由
先ほど説明したアサーティブネスではないコミュニケーションが出来ないと、起業してもどんどん苦しくなってきます。
なぜなら、どれもビジネスとして良い成果が出ないコミュニケーションだからです。
例として先ほどの3点を例にして説明させていただきます。
「あなたはNG、私はOK!」
これは自分の主張ばかりを押し通すパターンで、短気な方や勝気な方に多いです。
ほとんどの場合、最終的に相手の主張を論破する形で終わります。
論破するほうは、主張も通って気持ちもスッキリするでしょうが、論破された側は不快な気持ちを抱え込むことになります。
そのうち、「関わるのが面倒くさい人」に認定されてしまいます。
「あなたはOK!、私はNG」
自分が折れる事で、相手の主張を通すパターンで、断れなくて安請け合いしてしまう人や、会議中などで何も言えない人に多いです。
論破されて折られる場合もあれば、話し合いを放棄した結果投げやりで折る場合もありますね。
自分の中で本心で納得して引くのであればいいのですが、たいていの場合は主張が通らなかった事実が心の奥底に「モヤモヤ」として残ります。
主張も出来ない通らないを繰り返すうちに、相手とのコミュニケーション自体が面倒くさくなり人知れず不満やストレスを抱え込んでしまいます。
「あなたもNG、私もNG」
どちらも折れる事無く、お互いの否定的な意見ばかりを出し合った結果「なにも解決しないまま終わる」パターンです。
何も進展しないだけでなく、相手の悪い所ばかりが目に付くため、人間関係も悪くなりがち。
我の強い人同士のコミュニケーションでよく見ます。
論破はNG!
「論破」ですが、これは本当にやめておいた方がいいです。
たとえ納得させたと思ってもやられた相手は「嫌な気持ち」にしかなっていません。
コレの厄介なところは、無意識に行っているということ。
つまり無意識のうちに「なんかあの人イヤだな」と思われていくという事です。
相手に何か言われた時の返しの一発目が「いや違うよ!それは~」から始まるようであれば要注意!!!!
知らないうちに周りから人がいなくなっている人は、無意識に論破している可能性が非常に高いです。
アサーティブネスなコミュニケーションのトレーニング
「アサーティブネスっていっても、性格はそう簡単にかわらないだろ?どうすればいいんだよ」なんて声が聞こえてきそうです。
でも大丈夫!アサーティブネスは「伝え方」「聴き方」の問題だからです。
内面を変える必要はありません、あくまでもあなたの「伝え方」「聴き方」を変えていきましょう。
アサーティブネスの柱となる項目は4つあると言われています。
誠実:自分自身に正直になることで、相手にも誠実になれる
率直:遠回しではなくストレートに、相手に“伝わる”言葉にする
対等:上から目線でも卑屈でもなく。態度も心の中も対等に向き合う
自己責任:言った責任、言わなかった責任は、自分が引き受ける※アサーティブジャパンより引用
この4項目を意識しながら、相手にどういえば誠実に、伝わるよう、対等に、責任をもった言葉で伝える事が出来るのかを考えてみて下さい。
そして、相手の話を「聞く」のではなく、「聴く」ようにしてください。
「聞く」は音を聞くように「なんとなく相手の言葉を聞いている」状態です。
それにたいして「聴く」は「きちんと相手の方に体を(心臓を)向け、目を見て話しを聞くこと」です。相手の顔色や表情、仕草、声の大きさやスピードなども感じて下さい。
普段と何かが違うと気づくことができると「もしかしたら、こういうことが伝えたいのでは?」と仮説できる察する力が付いてきます。
最初は難しいかと思いますが、続けているうちに相手が本当は何を伝えたいのかがなんとなくわかるようになってきます。
ちょっとだけでいいので、コミュニケーション上の「伝え方」「聴き方」を意識していきましょう。
魔法の言葉「ほう、なるほど」を使おう
それでも、意図しない事やムカつく意見、ありきたりなアドバイスなど、思わずすぐに反論したくなるようなを言われる事があるかと思います。
そんな時は、お互いに傷つかない魔法の言葉「ほう、なるほど」を使ってみましょう。
「ほう、なるほど」ということで、あなたの言葉をちゃんとこちらで受け止めましたよと伝わります。
こちらも一度受け止める事で、きちんと自分の意見や主張を伝える準備時間を取ることができます。
相手も「なるほど」、意見をと受け止められている以上、反論があったとしてもなし崩しにされる訳ではないので相手の意見をちゃんと聞くことができるんです。
多少イラっと来たときはひとまず、誰も傷つかない魔法の言葉「ほう、なるほど」と返してみましょう。
これは具体的なアサーティブネス実践の第一歩です!
- 起業家に必須のスキル「アサーティブネス」を知ろう
- 論破は絶対にNG!相手は納得しません!
- イラっとしたときでも、ひとまず「ほう、なるほど」を使おう
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